TPP交渉参加表明は時期尚早 11月8日 衆議院予算委員会 茂木敏充氏(自民) 7 |
動画:http://www.youtube.com/watch?v=btNkFkodRh0
(冒頭から6分35秒ごろまで)
茂木 (承前)現段階では政府の情報収集、そして国民に対する説明、私は決定的に不足していると言わざるを得ないと思います。このような状況下で、APECにおいて日本が交渉参加を表明することには、我が党としては反対をいたします。もちろん我が党は、自由貿易の推進、これを対外通商政策の柱としてきたわけでありますが、そして様々なEPA、FTA、地域協定のメリット、デメリット、こういったことを十分に検討した上で、メリットの大きなものについては積極的に推進をしていく、そしてこれによって打撃を受ける分野については、必要は補強措置、そして、万全な国内経済そして地域対策を講じてきた。
そういう準備が、私は今回のTPPにもやっぱり必要なんだと思います。たとえばGATTウルグアイラウンド、この時はですね、国内における対策事業費、6兆100億円かけたわけであります。
そこでお伺いを致します。TPP参加によりまして、お米であったりとか、国内の農産物の価格が大幅に下落した場合、民主党の戸別所得補償、この予算、どれくらいまで膨らみとか想定されていますか?
鹿野農林水産大臣 具体的に今TPPに交渉参加するかということはまだ決っておるわけではございません。そういう中で、この交渉の内容もどういうふうな形になるかというふうなこともはっきりしてないわけでありまして、今委員からの御質問がございましたけども、具体的な数字というふうなものは、なかなか今の時点で申し上げさせていただく段階にはないと思っております。
茂木 この段階ではっきりしないと、国内にどれだけ影響出るか、鹿野大臣ところでですね、現段階で交渉に参加を表明すること、大臣は賛成ですか、反対ですか?
鹿野 基本的に私ども農林水産省と致しましては、いわゆるTPPに参加をしたということを何の具体的な手も打たないと、こういうふうな中で、農業、林業、漁業、これは全体的に4兆5千億の産出減になりますと、こういうようなこと等々の具体的な数字は出させていただいておるわけでございます。そういうふうな意味で、私どもとしては、これからこのTPPというようなことについて、どうするかということは今国内でも党内でも議論をしていただいておるわけでありまして、非常に国民の人たちにおいても関心が高まっている中におきまして、私ども今、懸命に、どうあるべきかというふうなことを、閣僚の一員としても当然のことながら勉強しながら取り組んでおるところでございます。
茂木 今勉強されてると、大臣が。これではとても私間に合わないんじゃないかなと思います。与党内でも相当な色んな反対の意見もあるようであります。国民新党も反対という意見が強いようでありますけど、自見大臣は賛成ですか、反対ですか?
自見金融担当大臣 茂木議員にお答えを致します。今日の閣議の後の記者会見でのその質問が出たようでございますが、今国民新党の中は亀井代表を中心に反対意見が多いわけでございますが、しかし私は野田内閣の一員でございますから、内閣ではまだこういったことは議題になっておりませんので、今の時点で私が賛成だ反対だっていうことは、私自身26年政党政治家をやらしていただいておりますけれど、今言うことは政党政治の矜持としてふさわしくないというふうに思っております。
茂木 それぞれの関係の閣僚、自見大臣も保険の分野では関わってくるんです。これ、24分野あるわけでありますから。農水大臣もそうでありますけれど、まだ勉強中と、閣僚が勉強中の段階で国民に対しても情報も十分提示されない、国民的な議論もされていないこの段階で、拙速に表明すべきでない。このように改めて申し上げたいと思っております。
1時間半の質疑を通じまして、民主党のマニフェスト、如何にいい加減なものであったか、マニフェストが実現できない理由、これも、税収減でも、ねじれ国会でも、ましてや東日本大震災の影響でもなくて、全てが政策の実現可能性であったりとか、財源の確保についての民主党の見通しが甘かった。こういうことが国民の皆さんに私はよく御理解いただいたんだと思っております。
また、4ヶ月も遅れて出てきました今回の三次補正でありますが、ホームページはじめ無駄な予算が計上されている、その一方で防潮堤の対策、本当に命の壁である防潮堤の対策等々が決定的に不足をしている。
そして、先ほどの答弁聞いていただいて、国民の皆さんも、大臣の答弁が何だか全くわからない、補正予算も、本予算も、また来年の復興枠も、ごっちゃになってる、こういった財源の問題、特会の創設のお話申し上げましたが、この問題についてはさらに吟味が必要だ、問題点が多い、こんなふうに思ったところであります。
大臣は、総理は、安全運転で、そういったことを強調されてますけれど、私はやはり、震災からの復興の問題もそうです、そして円高空洞化対策、さらには普天間基地の移設問題、そして税と社会保障の一体改革、極めて重要で困難な問題、乗り切るのには、今の野田内閣、バラバラ過ぎる、こんなふうに私は思います。
平岡大臣の答弁ひとつ聞けば、国民の皆さんもいかにいい加減か、いかにバラバラか、こういったことがお分かりいただけたと思います。
やっぱり、ブレーキをかけてる閣僚、違う方向に走ろうとしてる部品は私は取り替えたほうがいいと思います。総理、総理がそれができないと言うんでしたら、総理自らが日本の運転席、総理の座から降りられること、要求いたしまして、質問を終わらさせていただきます。ありがとうございます。