2月28日 福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)記者会見 7 |
動画:http://www.youtube.com/watch?v=_e7edLvXwsg
山地 (承前)放射線をどう、あの、設備的に対応して行くかとか、こういうことを今からあの、詰めていく必要があろうと思っております。
川村 はい、どうぞ。
野中 あの、ある意味で、あの、我々ひとりひとりの持ってる情報とか知識ってのは、非常に限界があるということでありまして、そういう意味では、その、それを補完する様々な多様な知をもった集合知を作るシステムを作るっていうのが第一で、先ほど申し上げました英国のチャーチルの内閣の戦時執務室のメンバーは8人であります。これで国家の基本的なリーダーは押さえることができるわけですね。そういうその全省横断的な知を総合するというシステムを持つというのがひとつあると思いますが、もうひとつは先ほどご指摘のように、いい補佐官をつけると。つまり自分の後継者。これはやっぱり人を見る眼がなければですね、それは非常に難しいわけであります。そういう意味で、私は最終的には、菅首相に人材の選別っていうのはやはり不定見があったろうと思いますが、私の見るところ、菅首相の最大の欠陥は、対話ができないってことだと思います。人と人と持っている知を総合して、より大きな知を作る場を作る、これこそが、危機のリーダーシップの最も重要なところだろうというふうに思います。
川村 どうもありがとうございました。えー、それではあの、時間も迫ってきまして、最後の質問にさせていただきたいと思いますけど。はい。
長辻 産経新聞の長辻と申します。この報告書を拝見いたしまして、非常に面白いって言ったら、いい意味のですね、アクティブな報告書だと言って、あの、非常に面白いというふうに拝見したんですが、特にそのカギ括弧がですね、関係者の中の話し言葉が色々出てまいります。で、この話し言葉に関しては、この発言なさった、要するに被、あの、調査対象者ですね、の方々は、既にこれ納得しておられる表現なんでしょうか? て言いますのが、その、これはあの、それぞれの発言関係者の方々が当事者としてこれをご覧になってですね、いや私はそうは言ってないというようなことを言ってくる余地が今後残ってるのか、もしくはあの、そういったことを言う……たとえば菅さんがですね、ご覧になって、いや私はそうじゃないということを言ってこられた場合に、それをそのセカンドバージョンとしてそれを付け加える、そういうお考えはあるのかどうか、その辺あたりはどこまで確定したものなのかということをちょっと確認したいと思って、北澤先生に、すみません、お願い、お尋ねしますが。
北澤 ええと、これはですね、ええと、あの、ヒアリングに応じてくださった方々に、オンレコの部分とオフレコの部分というのをはっきり分けて、あの、ヒアリングをしております。ですから、オンレコの部分でお話になられたことは、そのままクォーテーションマークをつけて、あの、引用するということがあり得た。で、これは、あの、ま、マスメディアの通常のやり方と同じで、オンレコであれば、もう、その言葉は公の席で述べてしまったんだという、そういう解釈なんです。よろしいですか。
川村 はい、それではですね、まああの、これから皆さん、総理官邸の方にも行かれて、この報告書を総理あるいは官邸の補佐官(職位)?にお渡しするということなので、今後のことで最後に倉橋さんの方からお聞かせいただきたいんですけど、これはまあ、今後、何カ国と言いますか、世界、海外に向けても報告書を英訳されて出すと思うんですけど、さらにはこれは、あの、一般に配布といいますか、書店等で販売するような予定はないのかどうか、その辺今後の見通しを含めて聞かせていただいて閉会としたいと思います。倉橋さん、よろしくお願いします。
倉橋 はい、川村さん、ありがとうございます。あの、英訳をこれから、あの、始めようと思っております。あの、北澤委員長からはですね、3週間でやれという、ちょっと幾らなんでもですね、あの、きついんですけれども、民間事故調のまあ、チャージってのはスピードぐらいしかないじゃないかということで、あの、頑張って少しこれは進めたいと思っております。
あの、ま、今三人の方に、あの、えー、外部アドバイザーということで加わっていただくことになっております。アメリカの方と、それからオランダの方と、えー、三人なんですけれども、その方々に英文のこの報告書を全部読んでいただいて、専門家の方に、それでレビューしていただいて、そのレビューも併せて、この英語のものは出したいなというふうに思っております。
あの、ま、これ、非売品でございまして、あの、どっかで出していただければありがたいなと思いますけど、なかなかあの、まずはそこは十分にそこまでその頭が回らなくてですね、やっておりません。今あの、慌てて、幸いなことに色々なところから、この、ないかというお話が今日の朝から舞い込んでおりまして、で、パンクしちゃってるんですけれども、えー、これはやはり何とかしてこれは商業出版しないと難しいかなというふうに、まあそんなふうに考えております。
川村 はい、ありがとうございました。それではこれをもちまして、記者会見を終わらせていただきたいと思います。北澤先生、遠藤先生、但木先生、野中先生、山地先生、本当にありがとうございました。お疲れ様でした。(拍手)