カフェスタトーク 高村正彦議員 8月11日 第三回 前半 |
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自民党のLDPchannel の動画より、高村正彦議員と自民党のネットメディア局長平井たくや氏の対談を書き起こしました。第一回の記事はこちら。第二回の前半はこちら。第二回の後半はこちらです。また、今回の記事の中で言及されている高村氏の8月8日衆院予算委員会での質疑は、次のように4部に分かれています。それぞれの記事のリンク先を置いておきます。
カフェスタトーク 高村正彦議員 8月11日 第三回 前半
ゲスト 高村正彦議員
聞き手 平井たくや議員
動画:http://www.youtube.com/watch?v=gVpin3HzJVw
(0分38秒から19分22秒ぐらいまで)
平井 皆さん、こんにちは。ネットメディア局長の平井たくやです。今日は10時から高村先生をお招きして、金曜日恒例となりましたCafeSta生放送をやらしていただきたいと思います。今日はまず最初に皆様方に告知をさせていただきたいと思います。
実は、8月23日19時30分からツィッター・タウンホール、ツィッター対話集会を行います。昨日谷垣総裁も記者会見でお話になりましたが、日本では始めての本格的なツィッター対話集会ということであります。ニコ動さん、そしてUstream、Youtubeのライブということで、三次元の中継をさせていただきます。で、事前に色々な質問も今募集しておりまして、#AskTanigakiアメリカでは #AskObama だったんですが、今度は #AskTanigaki ということで皆様方に色々な質問をお寄せいただくようにしたいと思ってます。そして、当日その質問に谷垣総裁のほうから答えていただく。
それとまた参加をしていただく方々も、会場もツィッター・タウンホール用に自民党の会議室をその日だけ特別仕様にさせていただきまして、そしてそこにお招きした方々からまたその場で質問もしていただこうというふうに思っています。#AskTanigaki、これも、民主党も今まで色々なソーシャルメディアを使った、まあ特に官邸ですね、菅首相とか小沢さんとか色々やられておりますが、まさにこの双方向でやるというのは我々だけではないでしょうか。
で、今回特に司会進行は私ではなくて、ドワンゴの夏野さん、今、慶応大学の教授もされておりますが、有名な夏野さんにお願いをいたしまして、谷垣総裁に対して中立の立場で厳しい質問もしていただこうということであります。
そういうことを全部含めて何が起こるかわからないツィッター集会、タウンホールだと思います。是非皆様方に関心を持っていただいて、事前に色々な質問もいただければと思います。それではもう一度このハッシュタグを見ていただきたいと思います。#AskTanigaki です。もう今日からでもどんどん質問をしていただければと思います。それともう一つ、私今ネットメディア局長ですが、IT戦略特別委員長もさせていただいております。昨日、これもちょっとアップしていただけますか。自民党の新ICT戦略ディジタル日本2011絆バージョン、復興を、そして成長へ、という、これはITの政策パッケージ、その成長率、日本の成長率を引き上げていこう、雇用を作ろう、そしてまずは被災者を救って、そしてそういう安全な社会基盤を作っていこうというIT政策であります。この内容は割と細かく全部作ってありまして、全てにその補正予算、そして来年度の予算にどれだけ要求してどのようなことをやるかということを民間のヒアリングベースで作っています。これも今自民党のホームページ、また私のホームページからも見られるようになっておりますので、皆様方のご意見を是非お寄せいただきたいと思います。
私もこのカフェスタで司会をしているだけではないということを是非皆様方にも知っていただきたいということでありますが、今日は今週の月曜日、先週ちょうど皆様方にここでお話をしていただいて、その予告編をしていただきましたけれども、月曜日の予算委員会の集中審議、外交安保で菅総理に厳しく迫ったか、堂々と攻められる、ゆっくり攻めると言っておられました高村先生にその総括もしていただきながら、今日もお話をしていただこうと思います。
今日もよろしくお願いいたします。
高村 よろしくお願いします。
平井 月曜日で予算の集中審議で1時間おやりになりましたよね。
高村 はい。
平井 私も聞いていて、何か菅さんがまともに答えないというか、やっぱり外交・安全保障に対してきっちりした理念とかそういうものがあるのかないのかわからなかったっていうのがトータルの印象なんですが、ある外交安保の専門家は、「一時間リングの中を逃げ回られて、近くに行けばクリンチされて、ノックアウトを逃したけれども、大差の判定勝ちでしたね」と言われたというようなことでございますが。実際、菅総理と今回外交・安全保障について色々議論をなさって、どの点が気になったところでしたか?
高村 まともに答えないでね、ともかく時間をつぶして逃げ回られたと。で、私は最初からノックアウトすることを目指していませんでね、やっぱり、与党第一党と野党第一党っていうのは、外交安保政策ってうのは共通のものがないとね。政権が代わる度に外交安保政策が変わることは不幸だと、こう思ってますから、今、日米同盟が大切だと言い出した菅さんが、また野党に戻って基地反対運動の先頭に立たないように、そういう担保だけ取っておこうと思ったんだけれども、その担保が残念ながら取れなかったと。
平井 いや、私の受けた印象で、それはもしかしたら菅首相は、ま、何て言うか、平気な顔して先祖がえりする可能性もあるんだなと、そういう印象を持ちました。
高村 たとえばね、あの菅さんは、民主党の代表だったんですね、2005年、2006年に。で、その時は普天間基地について、国外、県外。あれ、鳩山さんだけの責任じゃなくて、鳩山さんはそれを継いでそのまま言っただけなんですよね。
平井 よく考えるとそうなんですね。
高村 それで、今、日米同盟大切だ、海兵隊が沖縄にいることが抑止力になるんだと、こういうことを言い出しましたからね、まあそれは2005年、2006年の時から変わってきたのは、学べば学ぶほど大切だということが、日米同盟が大切だということがわかったんですかと、こういうふうに聞いたんですが、そう答えないんですよね。
平井 そうなんですよね。
高村 国際情勢が変わったって言うから、国際情勢なんてそんな変わっていないですよって言ったら、いや冷戦構造が崩壊してって。冷戦構造崩壊したの、1990年ごろの話でしょ。(笑)
平井 10数年ずれてますね、そのあたりは。
高村 で、2005年、2006年から今日までで意見が変わったのは何でですかって、私はそこは鳩山さんと同じように、学べば学ぶほど、海兵隊の抑止力が沖縄に必要なんだということをさえ言ってもらえれば、そらっ、と言うつもりだったんだけれども、まあ国際情勢は変わったって言って生半可な知識を。冷戦構造が崩壊したから変わったとか何だとか言い出したんでね。私もそれで時間が経っちゃうんで。
平井 その答弁は今までに何度かしてますよね。
高村 福島党首がね、そのこと聞いたんですよ。で、そのときも国際情勢が変わったと言って、で、福島さんはそのままスラッと行っちゃったもので。もちろん、福島さんと私は逆の方面から聞いてたんですけど、逆の方面から聞いているんだけれども、まあ、国際情勢が変わったということの具体的内容を言ったのは、冷戦構造の崩壊みたいな。
平井 そうなんですよね。
高村 で、冷戦構造だってね、これはヨーロッパ方面のことであってね、あんまり北東アジアにおいては相変わらず冷戦構造の残滓があるんですよね。で、しかも、2006年、2007年と、まあ、たいして国際情勢変わってませんよ。
平井 そらそうなんですよね。そういう意味では、何ていうか、菅さんがまた基地反対運動の先頭に立つということも、印象的でありますが、何と言いますか…
高村 あり得ないわけではない。そういうことがないような担保を取りたかったんだけど、担保が取れなかったと、こういうことでね。
平井 このユートピア的平和主義っていうのは、色々なところからちょっと我々感じるんですが、菅首相は昨年、長崎、広島で、抑止力は必要だって言ってたのに、今年の長崎になって急に、要するに抑止力が必要がない世界を目指すという、これ、取り様によっては、ガラッと変わっちゃったんですよね。
高村 まあ、抑止力が必要がない世界を目指すのはいいんですよ、100年後か200年後にね。それは人類がそういうことを目指すのはいいんだけれども、それは現実政治の話ではないんですよね、今。
平井 だからね、結局このあたりが、理想なのか、現実を見据えてのコメントなのかが、これ鳩山さんもそうでしたけど、ごちゃごちゃですよね。
高村 うん。あの鳩山さんの場合はね、やっぱり理想というものがあって、ただそれを実現するための手段が全くないという話だったんですがね。
平井 菅さんの場合はどうなんですか。
高村 菅さんの場合はね、その時その時で自分に都合のいいことを言うという、そういうことで一貫してるんですね。
平井 あ、なるほど。
高村 皆、菅さんはブレると思ってますが、自分に都合のいいことを言うという態度においては一貫してて、ブレてないんですよ。
平井 そうなんですよね。だからね、結局この核の問題にしても、やっぱり2009年に核なき世界という演説。これ、オバマ大統領の有名な演説ですけど、しかしながら、世界に核がある限り核抑止力を堅持する。これはやっぱりね、そこのあたりは、アメリカはまあ、ビシッとしてますよ。ところが、何か菅首相の発言を聞いてると、今回の原発も、ベトナム等々に海外へ輸出してやることと脱原発の話がごちゃごちゃになっちゃう。
高村 だからね、日本はもともと究極的核廃絶を目指してるんです。目指してると同時に、たとえばロシアが核を持ち、中国が核を持ち…
平井 北朝鮮も。
高村 北朝鮮さえ核を持っている時代にね、やはり核抑止力、核の傘は、アメリカの核の傘は必要だと、そういう政策は、鳩山、菅政権だって持ってるはずなんですよ。持ってるはずだけど、総理自ら言いたがらない。
平井 いやあ、でもね、本当に不思議なのは、新防衛大綱の中でも米国の核抑止の信頼性の維持に努めていく必要があるとか、6月の2プラス2でも米国が核を含む軍事力で日本の防衛と地域の平和と安全に関与するという話を明確にしておきながら、あの発言ですから、わけわかんないと思いますよ。
高村 だから、菅政権でそういう政策をとっているにも関わらず、人気に差し障ることは自分の口からは言わないということで一貫してるんですね。たとえば、海江田さんに玄海原発は安全だということを言わせておきながら、佐賀県の知事が菅総理地震の口から言ってくれって言ったら、俺が言うんだったら嫌だよ、もう一段厳しいことが必要だと、こういうこと言うでしょ。
平井 そうなんですよ。
高村 だから、政府として必要なことをやるということは、政府が言っているにも関わらず、自分の口からはあんまり言いたくない、人気に差し障ることは言いたくないと、こういうことなんですね。
平井 いやまあ、そういう意味で、本当に何か、彼らの本当の真意というか、特に、菅さんの場合はよくわからんですね、我々。
高村 うーん、いや、菅さんの場合はよくわかってるんで。
平井 完全なポピュリストっちゅうことですかね。
高村 自分に都合のいいことだけを言うんですね。だから、頭いいですからね、あの人。それなりにもっともらしいこと言うんです、その場、その場で。だけど、昨日言ったことと、今日言うことと、明日言うことがそれぞれ違うんですね。それぞれ自分にとってどういうことを言ったら都合がいいかということだけで通してますから。
平井 今、あの、今度また新しい(カメラ少し引いて、二人の前のテーブルにゴーヤジュースのグラス)、これはですね、これも視聴者の皆さんから、こんなジュースおいしいよということでご提案いただいた、牛乳、バナナ、オレンジと、このカフェスタ裏のゴーヤということで、ちょっといただきます。(飲む)
高村 (飲む)あ、この前飲んだ時よりは飲めます。ハハハハハ、おいしい。
平井 これはおいしいんですけど、果肉っちゅうか、ゴーヤを漉してないんですね。
高村 うん、これおいしいよ。(画面外のスタッフ「よかった」)
平井 これはおいしいと思います。
高村 この前のはちょっとノーサンキュー。
平井 カフェスタのメニューも徐々に進化しておりますんで。
まああの、そういう意味では、その、何か、菅さん、この時点、この月曜日の時点でお辞めになる覚悟はあったのかどうなのかわかりませんが、その後、もう何か正式に退陣表明ということで。
高村 うん、あれもね、まあ、普通の人なら、あの代議士会で言った時に退陣表明なんですよ。だけど、普通の人じゃないですからね。未だに、民主党の中の人とちょっと話したら、未だに、また何か言い出すんじゃないですかって、民主党の人が疑ってましたよ。
平井 これは高村先生流に言うと、ブルータスがたくさん出てきて観念せざるを得なくなったと。
高村 そうです。要するに…
平井 全員ブルータス。
高村 要するに、菅さんに近い人ですよね。小沢一派でも何でもない、菅さんを支えてきた人たち、それが菅さん辞めてくださいと、こういうことを言ってきて、まあ、ブルータスがたくさん出てきたから、観念せざるを得なくなったと。
平井 もう、本当に何か、ブルータスよお前もかっていうような感じで、何かどんどん、どんどん人の心が離れるっていうのは、これはちょっと独特ですね。
高村 責任取らないからでしょう。
平井 そうですね。
高村 あなたに任せるからやってくれ、起こったことは責任取るから、こう言ったらみんな喜んで働くのに、あの人、君が責任取るならやってもいいよ、こういう言い方だから。
平井 普通はやっぱり、リーダーっていうのは周りをやる気にさせなきゃいけないと思うんだけど。
高村 だからね、リーダーっていうのは、ある場合は丸投げしてもいいと思うんですよ。だけど、丸投げした時に起こったことに自分が責任を取る覚悟がないと、丸投げしちゃいけないんですよ。ところが、彼の場合は、丸投げしておいて、あとから自分が気に食わないと思うとひっくり返すでしょ。それを繰り返しているから全て、幹事長、国対委員長だって、経産大臣だって、あるいは仙石さんだって、本来側近だった人がみんな離れていくわけですよね。
平井 珍しいですよね、本当に。
高村 だから私はね、最初、大連立って言われた時にね、私は最初っから、まあ大連立なんていうのはあまり通常のことじゃないですよと、こういうことを言ってたんだけれども、やらなくて本ッ当によかったと思いますよね。やってたら谷垣さんが海江田さんにされちゃうんですよ。
平井 そうそう、もう。まあ、泣きゃしないと思いますが。
高村 谷垣さんはね、優しいけど強いから泣かないと思いますけれども。
平井 泣かないけど、やる気なくなっちゃいますし、梯子はずされて結局身動き取れなくなりますよね。
高村 だって、民主党の中さえ統治できない人が、もっと大きくして統治できると思うところが大間違いですよね。
平井 いや、だから本当にね、民主党にもね、たくさん優秀な方もいらっしゃると思うんだけど、そういう人材を潰す能力もたいしたもんだなと私は思いますね。
高村 ただね、民主党っていう政党はね、微妙に助け合ってるんですよ。
平井 あれでですか。
高村 たとえばね、菅さんにね、小沢さんが反対するでしょ。ああいう悪い奴に反対されてるんだから菅さんはいいんじゃないかと思うんですよね。で、鳩山さんが嘘をついてはいけませんって出てくると、鳩山さんにそんなこと言う資格があるのって言って菅さんがまた。
平井 無責任の均衡ですね。
高村 そう。菅さんがあまり酷いから、ひょっとしたら小沢さんだったら、もっとバチッとやってくれるんじゃないかって言うのは。だからあの三人はね、お互いのマイナスがお互い相手を助け合ってるとこありますね。
平井 ああ、マイナス、マイナスで。でも、プラスにはならないですね。
高村 なってないですね。国民のためにはマイナスなんだけど。
平井 まあでもやっぱり、お辞めになるかもわかりませんが(ツィッター画面を見て)ここの書き込みにもありますけど、どこまで行っても市民運動家の域を抜け切れなかったと、これはまあ、国民の皆さん方がそう見てるということですね。私もそう思いますね。
高村 要するに市民運動家なんですよ。だから、統治する側になってものを考えたりしてきたことがない人がね、市民運動家の発想で統治をしようったって、それは無理なんですよ。