逃げるな民主党 平成23年9月13日 衆議院本会議 馳浩氏の会期日程反対討論 |
横路衆議院議長 諸君、第178回国会は本日召集されました。(拍手)
これより会議を開きます。日程第一、議席の指定を行います。衆議院規則第14条によりまして、諸君の議席は議長においてただ今の仮席の通りに指定いたします。
日程第二、会期の件につきお諮りいたします。今回の臨時会の会期は9月16日まで4日間といたしたいと存じ、これを発議いたします。(会場騒然)本件につき討論の通告があります。これを許します。馳浩君。
馳 自由民主党の馳浩です。私は自由民主党・無所属の会を代表し、今国会の会期を4日間で閉じることに対し、断固反対の討論をいたします。(拍手)
政権交代から2年、選挙もしないで3人目の野田総理が誕生し、9月2日にどじょう内閣が発足いたしました。この政権の正統性はありません。ばら撒きマニフェストは財源の見通しが甘かったと菅前総理が参議院の予算委員会で答弁し、岡田克也前幹事長も既に文書で謝罪いたしました。そして、三党合意の下に新たに誕生したのが野田政権です。衆参ねじれ国会において野田総理は三党合意に従って合意を求めて決断する政権運営をしなければなりません。選挙もせずに三人目の民主党総理を私たち野党は認めているわけではありませんが、被災地支援と超円高対策の必要なこの非常時に、せめて協力すべきは三党合意に従って協力しようとしているのです。
野田政権のすべきことは、12月31日まで臨時国会を開会し、台風被害も含め、被災地復興対策、原発事故処理、放射能汚染対策、二重ローン対策、超円高・産業空洞化対策、経済成長戦略、社会保障と税の一体改革の方針を決めることであります。やるべきことは山積しています。とりわけ超円高の現状は地方の中小企業を疲弊させ、海外逃避を助長しています。第三次補正予算では、被災地支援とともに経済成長戦略を実行しなければ国内の雇用を守れないことは、皆様ご承知の通りであります。増税、増税の刀を振りかざしてばかりいては駄目なんです。
そのために私たち野党は国会で論戦をし、熟議をし、結論を出したいのです。3.11の震災後、自由民主党は、補正予算や瓦礫処理対策や放射性物質対処法案など、重要な国会運営に協力してきたではありませんか。にも関わらず、せっかくの臨時国会をわずか4日間で閉会してしまうとは、言語道断、民主主義の崩壊を意味するものでしかありません。とりわけ、被災地に休みはありません。新政権が誕生したら、本会議での所信表明と代表質問、予算委員会での一問一答の論戦、そして、常任委員会や特別委員会での大臣所信挨拶等、所信質疑が必要です。これらの論戦を行うことは、憲政の常道であります。その過程において与野党の国会議員や国民は新総理や新大臣の国政運営方針を理解し、協力をし、ただすべきはただしていくのです。
国会の一番大切な論戦をわずか4日間で封じるとは、信じられない暴挙であります。
今からでも遅くはありません。野田総理、いや、民主党の野田代表、臨時国会は年末まで続けましょう。(拍手)
いくら平野国対委員長が不完全内閣と言おうと、予算委員会は閉会中審査でお茶を濁そうと、一川防衛大臣が自分のことを素人のシビリアン・コントロールと卑下しようと、就任した以上は、あなた方が日本国の代表です。鉢呂前経済産業大臣が「死の町」「放射能つけちゃうぞ」など無神経な発言で辞任しようと、逃げてはなりません。尻尾を巻いて隠れている暇はありません。逃げるな、民主党。答弁を怖がるな。論戦もできないようなへなちょこ内閣ならば、とっとと千葉にお帰り下さい。そして駅前街頭演説でもしていて下さい。それとも、どじょうのように泥の中にもぐってお休み下さい。三党合意を守るという自分でした約束を守りなさい。言っていることとやっていることがまるで違う、信頼の置けない鳩山さんや菅さんの轍を踏んではなりません。
ここで一句申し上げたいと思います。(拍手)
議長 馳浩君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。
馳 民主党 どじょうが出てきて どこへ行く。民主党 どじょうが出てきて どこへ行く。
あなた方民主党はどこへ行こうとしているのですか。野田総理の道しるべは三党合意しかありません。決して野田総理の道先案内人は松下政経塾ではありません。私は、船出したばかりの野田政権が、わずか4日間、代表質問だけで会期を閉じることに対し、断固反対を申し上げて、反対討論を終わります。(拍手)
議長 これにて討論は終局いたしました。採決いたします。
会期を9月16日まで4日間とするに賛成の諸君の起立を求めます。
起立多数。よって会期は4日間とすることに決りました。