中期財政フレーム 閣議決定は「努力目標」 11月15日 参議院予算委員会 宮沢洋一氏(自民)2 |
動画:http://www.youtube.com/watch?v=3joscxEaPkI (6分51秒ごろから) http://www.youtube.com/watch?v=AYfD1iTx8yk (続き。5分35秒ごろまで)
質問 宮沢洋一氏(自民党)
答弁 野田佳彦内閣総理大臣
安住淳財務大臣
(承前)
野田 あの、一番大事なところは、関係性の薄いところに私が、いわゆる副大臣をいわゆる補佐としてですね、えー、お願いをするということを、お願いをしたところに、まあいわゆる官房の色んな混乱もありましたけども、そこで深くお詫びをしなければいけないということであります。で、仮に、きちっとした権限のあるところに指示をする場合でも、そのプロセスについては十分配慮しなければいけないということでございます。
宮沢 はい、それじゃあこの問題は、あのう、この程度にしますけれども、ともかく色んなことを民主党政権見ていますとですね、法治国家とは思われないことがたくさんある。一度決めた予算をその年度の中に仕分けするとかですね、ねえ、蓮舫大臣。そういうようなことが本当にあって、しっかり法律を守ると言うことをしっかり、内閣で徹底していただきたいと思います。
ではあの、本題の方に入ります。
あの、お手元に配らせていただきました中期財政フレーム、これはあの8月、えー、8月の12日に閣議決定したものでございますから、まあ総理が担当大臣として決められたものですが、あの、このまあ、要点と言いますか、どの点にあるか、ちょっと財務大臣教えてください。
安住財務大臣 はい、あのう、3月の11日に発生した、この大震災における財政支出と、財政再建路線、中期財政フレームを守っていくということの二つが、大きな柱になってると思います。
中期財政フレームを守っていくのは大変厳しい道のりではございますけども、震災発災とはそういう点では会計区分等、また税収についてもしっかり分けながら対応すると言うのが大きな基本方針だと思っております。
宮沢 まさにそうです。具体的な話としては、要するに復興部分を除いて、いわゆるまあ基礎的財政収支対象経費なるものを、24年度以降、6年度まで、71兆円、今年度と同じにする。そして、復興債を除く国債発行額を約4兆円(ママ)以内に止めると、この二点でよろしいですね。
安住 ご指摘の通りでございます。
宮沢 あの、閣議決定されたこと、閣議報告ではないわけでございますから、当然これはきっちりと、今年のもうすぐ予定される予算編成過程でお守りになりますね? 71兆円と、44兆円。
安住 できるだけそのつもりで、私としては頑張らせていただきたいと思いますが、ま、あの、あの、税収等のこともございますし、また一方で、あの、あとで出てくるかもしれませんが、国民年金の国庫負担分等の問題もあって、非常に厳しい状況ではありますけども、しかしまあ、財政規律を守るためにも是非この枠の中で何とか頑張らなければならないというふうに思っております。
宮沢 あの、財務大臣、何か、財務大臣らしくない答弁ですね。「できるだけ」と。閣議決定してるんですよ。
総理、絶対お守りになりますね。
野田内閣総理大臣 平成24年度の予算編成は、今般閣議決定した中期財政フレームに基づいて編成をしていきたいと言うふうに思います。(会場「ほおー。」)
宮沢 総理はそうおっしゃってるんですから、財務大臣、できなかったら腹切りますね? お辞めになりますね? (山本「当然だよ」)
安住 あのー、できるだけそういうふうにさせていただきたいと思いますけども、まあ世の中動いておりますし、税収そのものの確定と言うのはまだわからないものですから、あの、できるだけこれを守るために、あの、私としても頑張りたいと思っております。(西田「閣議決定をやった意味がないじゃないか、それじゃ」)
宮沢 あの、8月に決めた時だって、税収なんかわかってないんですよ。何で閣議決定できたんですか?(会場「そうだ」西田「地震が起きたのはもっと前だぞ」)
安住 問題はやはり、その国債発行の44兆円枠をしっかり守ると言うところと、それから、この時点においては、あの、19兆円の集中復興期間における財源の確保のところをしっかり分けていくと、この二つが柱になったと言うことでございます。
(宮沢氏が着席のまま、8月の時点でも税収がわかっていなかったことを指摘して再度答弁を求める。)
安住 もちろん今の時点でも8月の時点でもわからないわけでありますが、しかしとにかく財政赤字をこれ以上増やさないと言うことでこのフレームを作らないと、この先2015年、20年という基礎的財政収支のバランスというものを保てないと言うのが基本にあるので、こういうことをしたということでございます。
宮沢 あの、総理は守るっておっしゃったんですよ。あなたは守らないんですか? どっちなんですか?
安住 私は守らないと言ってるわけではございません。守るために全力を尽くすと言うことでございます。
宮沢 全力を尽くして出来なかったらお辞めになりますねと申し上げて、絶対できるんだったら辞めるって言えるでしょう。職を賭してるんでしょう、あなた。(西田「口先だけなのか、大臣は」)
安住 正式に申し上げますと、最大限努力を行うと言う事になっております。(会場「おいおいおい」)
宮沢 あの、閣議決定にそう書いてあるので総理は守るとおっしゃったんですよ。
安住 最大限努力をすると言うことを総理が守るとお答えになったのですから、私と全く同じでございます。
宮沢 (着席のまま)これは駄目。
安住 紙はそういうふうに書いてあるわけですから、先生、あの、ここでの答弁と違うからと言うんじゃなくて、先生はこの中の閣議決定の中身はどうなんだと、先ほどから立法、法のことをそうおっしゃってますから、これでは、そういうふうに努力をすると書いてあるということでございます。(会場騒然)
宮沢 総理はですね、71兆のいわゆるその対象経費と、44兆程度と言う額を守ると、こうおっしゃったんですよ。財務大臣は守らないの?
安住 ですから、歳入歳出面両面において最大限努力をするというふうに書いてあるのを総理はお守りになるとおっしゃったと思います。
宮沢 何にしてもですね、8月に閣議決定してあることを、11月の今になって、守れないかもしれない何て言う財務大臣はクビですよ。本当にそう、守れないと思ってるんですか?
安住 いや、全く私そんなこと言ってない。最大限あのそういうふうになるように努力を行なうというこの閣議決定に従って予算編成を行なっていくということでございます。
宮沢 ともかく成し遂げようっていう意欲がひとつも感じられないじゃないですか。できるんですか、できないんですか?(西田「腹切らんでええという理屈を言ってるだけじゃないか」)
安住 最大限努力をするということでございます。(会場騒然。西田「総理、どうなってんだ、一体! あなたの言ってること聞いてないじゃないか、財務大臣が」)
野田 あの、別に齟齬はないと思います。あの、柱の中には44兆円以下、基礎的財政収支経費71兆と書いてあります。で、そういうことを最後、最大限守ると、歳出両面にわたる改革をしながら守ると、それが中期財政フレームで、閣議決定をしたことです。で、私が申し上げたことは、中期財政フレームを守りながら、平成24年度の予算編成にあたるということを申し上げましたので、あの、財務大臣と、齟齬があるということではございません。
宮沢 あの、8月に決定された時の大臣として、総理は71兆円と44兆円の国債発行額、「44兆円程度」は、この予算編成で守られるんですか、守られないんですか?
野田 最大限の努力をするという形で閣議決定中期財政フレームを守る、本体を守るという事であります。
宮沢 結果には責任をもてないという事ですか?(会場「初めからそう言ってるよな」)
野田 あの、大変重たいと思ってるんです。というのは、中期財政フレームは、まさに財政運営戦略を2020年までに最終的にですね、基礎的財政収支を黒字化してくための道筋を三年間の所謂計画を作りながら毎年年央にローリングしながらやっていくという、そのひとつひとつをやっぱり乗り越えて行かないと、2020年度の目標を達成できませんので、そのためにはとても大事です。
ただ、予測できないことが起こったりという事もあります。従って、最大限の努力をして、この中期財政フレームを守るという事であります。
宮沢 あの、「44兆程度」ですから、それは千億、2千億増えたって、「程度」ですよ。45兆になることもあるっていうことですか?
委員長 野田内閣総理大臣、財務大臣。(西田「総理大臣だろう」)いや、財務大臣。財務大臣、それから総理大臣。簡単に。
安住 あの、「程度」を以っていくらかという事についてはそれぞれの考え方があると思います。ですから先生やっぱりこれはその、90兆超える予算編成のプロセスの中でどれぐらいが前後ということは、僕は判断をすべきだというふうに思っています。(西田「閣議決定したのが間違いなんだよ」)
宮沢 その「44兆程度」と、ま、45じゃないんですね、「44兆程度」と書いてあるやつで、45になるってこともあるんですかという質問です。
安住 あの、これ、これ、正式にはですね、「約44兆」と書いてあるわけでございます。まあ「約」と「程度」とはどう違うのかという事をここで論争する必要はないと思いますけども、まああの、絶対に守りたいとは思っております、私の気持ちの中では。あの、国会財政を悪化させたくないので。
ただ、総理がおっしゃったように、様々な要因があることはもう先生一番御存知の通りでございますので、そういうのの工夫を何とかしながらですね、やりくりをしていきたいというふうに思っております。
宮沢 当然あの様々なことがあるわけですが、しかしもう11月ですよ。半ばですよ。ね、8月よりはよっぽどわかってきてるわけですよ。それでも「約44兆」まあ、44.4兆以下、43.6兆以上って事かも知れませんが、これ守れると言わないんですか?(西田「何なんだ一体これはだから」)
安住 ですから、あの、ま、年金の、やっぱり国庫負担分の2分の1と、様々な要因がございますので、そういうのは総合的に勘案しながらできるだけ44兆の枠の中で、また前後で収めたいということで、今、本当に一生懸命やっております。(西田「駄目なんだよ、それでは」)
宮沢 大体その消費税の増税を国民にお願いするとか、色々言ってるわけですよね。で、その大前提の中期フレーム、しかも来年度の予算で、絶対その枠の中に収まるって言えない財務大臣なんて、いらないんじゃないですか? どうですか?(西田「そうだよ。何してんだよ、あなたは」)
安住 私がいらないかどうかは別にして、財務大臣は要ると思います、日本には。(会場笑、拍手)
宮沢 じゃあ、総理、あの、こんな財務大臣で、守ると言わない財務大臣、ね、11月になってもこの中期フレーム通り24年度の予算、組めるかどうか分からないと言う財務大臣で本当にいいんですか? 適材適所なんですか? (西田「総理大臣の問題なんだよ、これは」)
野田 あの、中期財政フレームは、しっかり踏まえて守ってやっていくことは、財務大臣も同じ事を言っているというふうに思います。で、具体的な数字のところで、それは、あの、幅はありますが、何とかこれ約44兆円に抑えるように、あの、懸命に努力をしていくという事でございます。
宮沢 あの、懸命に努力するったって、今時そんな腰が引けたような事を言われたって困るんですよ。45兆超えることはないですね、じゃあ。総理大臣。
(会場「総理」「総理」「総理じゃないか」)
安住 あの、これは予算編成の中で、これからあの税収等も本当にあの出てきますので、そういう中で、あの出来るだけ44兆円ぐらいで押さえ込むという事を方針として決めておりますので、ですからあの、バナナのたたき売りではなくて、あの、押さえ込んでいくための努力をしたいというふうに思っております。
宮沢 あの、財務大臣がね、自民党政権時代シーリングって言ってましたけど、シーリング守らないなんて言った財務大臣はひとりもいませんよ。(西田「聞いたことがないよ」猪口「聞いたことない」)11月段階で。それとも、その程度しか言えないんですか?
安住 ま、今の現時点では、あ、この、閣議決定に基づいて最大限努力をすると言うことでございます。(西田「閣議決定が間違ったんだろう」)
宮沢 まああの本当にだらしない財務大臣を適材適所ということで任命されたなと、総理、思いますよ。あなたが作られた、ね、ことを今の段階になって、71兆の歳出枠、44兆の国債、守ると言えないんですからね。職を賭すと言えないんですから。
あの、この関連で次の質問に入ります。